1993年6月、マサチューセッツ州Peabodyに住む父を訪ねた。
Bostonからは車で20分位の処だ。
音楽上の壁に突き当たった時にはここを訪れる。
Peabodyは父Christ Chigasの生まれ育った土地だ。
父の家から歩いて30分程の距離にSalemという港町がある。
メープルリーフの並木道が続き、ビクトリア調の白い家々が立ち並ぶ。
大好きな場所だ。イメージが浮かんでくる。
街のはずれにあるヨットハーバーまで歩いてから引き返す、
それが日課になっていった。
そんな生活をして一ヶ月が過ぎた頃、
サンフランシスコのShigemi小宮山に電話をかけた。
Shigemiは「南無」時代からの友人である。
こっちに来ているのなら久々にセッションしようと持ちかけられた。
俺はサンフランシスコに向かった。
Shigemi小宮山からギタリストのMicheal佐々木と
エンジニアでギタリストでもあるPeter Buzz Millerを紹介された。
俺たちのセッションはPeterの経営するスタジオで行われた。
Dark Beerの小瓶をラッパ飲みしながらのセッションは最高にHappyだった。
Michaelはブースにこもって、あの彼独特のサウンドをフルアップでかき鳴らしていた。
ホットツナでも活躍していたShigemiのリズムキープはさすがアメリカ仕込み。
最高のノリだった。
たった一日のセッションだったが、3人で一曲ずつのオリジナルを出し合って録音した。
それがこのアルバムの2, 4 ,6 曲目に収録されています。
ドラマーのShigemi小宮山は横須賀ドブ板時代からの友人。
「南無」を脱退し、73年に渡米した。
その後はサンフランシスコを拠点に活動を続け、
1982年にはホットツナのメンバーとして全米ツアーも行っている。
Michael佐々木は日本でもファンの多い日系人グループ「Hiroshima」や
「リディア・ペンス&コールドブラッド」にも在籍していたギタリスト。
スティーヴ・クロッパーがプロデュースを担当したアルバム
「リディア」での個性的なプレイは印象深い。
エンジニアでギタリストでもあるPeter Buzz Millerは1961〜1963年、
Peter J And Jaywalkersというバンドに在籍。
ショーケースで「BEATLES」とツアーしたこともある。
ソロとなってからはBig Boy Peterとしてヒットを飛ばし、
1994年と1997年にはShigemi小宮山とのユニット
「Shig And Buzz」でもアルバムをリリースしている。
1, 3, 7 曲目は中村裕介(キンタ)の協力によって2000年に完成。
中村裕介はドブ板でプレイしていた頃からのミュージシャン仲間。
99年の夏、このアルバムの制作について相談したところ、
気持ち良く引き受けてくれて素晴らしいミュージシャン達を紹介してくれた。
録音は99年10月、横須賀のドブ板に近い"DOCK OF THE BAY"と
彼の経営する"ウオーターカラースタジオ"で行われた。
スタジオ入りするまで曲も決まっていなかったが、
敢えてセッション方式でアイデアを出し合い、
とても良いカンジのRock'n Rollに仕上がったと思う。
セッションメンバーは中村裕介がギターを担当。
彼のバンド、Far East Native(F.E.N.)からキーボードの川勝陽明、
LOVE SPICY GUE(R)ILLAからドラムスの小林英夫が参加した。
そしてもうひとり、やはりドブ板でプレイしていた頃の仲間、
土屋厚俊がこのアルバムのジャケットデザインを担当してくれた。
5, 8曲目は1990年に録音された「李世福コネクション」の
「時の流れ」という未発表アルバムから。
陽の目を見ないまま10年を経過してしまったこの作品から2曲、
自分自身が歌っている曲を収録した。
最後に、アルバム制作途中、父 Christ Chigasが他界しました。
このアルバム「THE STATUE OF LIBERTY」を
亡き父 " Christ Chigas " に捧げます。